共通科目情報処理(講義)、社会学類対象、1997年04月18日

                                       電子・情報工学系
                                       新城 靖
                                       <yas@is.tsukuba.ac.jp>

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■印刷配布参考資料

2進数と符号

■復習

情報扱い方の種類(広義の情報処理) フィルタリング。 スタートレック。

■ディジタル・コンピュータ

⇔アナログ・コンピュータ。

コンピュータとは、ビット列を入力し、ビット列を出力する機械である。 入力。出力。

図1 単純なコンピュータのモデル、入力ビットパタン、出力ビット
パタン、プログラム

図1 単純なコンピュータのモデル

ビット(bit)とは、2つの状態のどちらかを表す情報の単位です。 2つの状態を、普通は、0と1で表します。

コンピュータの内部には、次のようなビットに対する演算を行う回路が含まれ ています。

この3つの演算さえあれば、どんな計算でも可能であることが知られています。

1ビットでは、0か1の2つのことしか区別できません。2つだけでは、文字 や数を表わすのに不足するので、普通は、複数のビットをまとめて使うことに なります。現在の多くのコンピュータでは、複数のビットをまとめる場合、最 小の単位として8ビットを単位として1バイト(byte)よ呼んで使っています。 1バイト(8ビット)では、2の8乗、つまり、256種類のものを区別する ことができます。32ビットのコンピュータとは、一度に32ビットずつ計算 をすることができるコンピュータです。

2進数を表現するのには、0と1だけで十分です。しかし、直接2進数を書く と、長くなりすぎるので、代りに16進数が使われます。16進数では、0〜 9、A〜Fで数を表現します。次の表は、2進数で 01000000 から01010000が 16 進数では、40 から 50 に相当することを表わしています。

----------------------------------------------------------------------
2進	 16進	10進
----------------------------------------------------------------------
01000000 40	64
01000001 41     65
01000010 42	66
01000011 43	67
01000100 44	68
01000101 45	69
01000110 46	70
01000111 46	71
01001000 48	72
01001001 49	73
01001010 4A	74
01001011 4B	75
01001100 4C	76
01001101 4D	77
01001110 4E	78
01001111 4F	79
01010000 50	80
----------------------------------------------------------------------

算盤。10進の算盤、各桁に珠が5個。各桁で0〜9の数を表わせる。

図2 10進算盤、普通の算盤、8桁

図2 10進算盤

2進の算盤、各桁に珠が1個しかない。各桁で0か1の数を表わせる。

図3 2進算盤、各桁に珠が1つしかない、8桁

図3 2進算盤

コンピュータは、ビットパタンを入力してビットパタンを出力するもの。ビッ トパタンに変えられるものなら、何でもできる。でも、得意・不得意はある。 得意なのは、数と文字。最近は、音。図形。静止画像。動画像も。

図4 単純なコンピュータのモデル、入出力装置付き

図4 単純なコンピュータのモデル

コンピュータの対話的な使い方。

図5 コンピュータの対話的な使い方

図5 コンピュータの対話的な使い方

コンピュータの、通信機器としての使い方。

図6 コンピュータの、通信機器としての使い方

図6 コンピュータの、通信機器としての使い方

電話、Faxのかわり。

■情報量

8 bit == 1 byte
1 k == 1024
1 M == 1024 k

■構成要素

コンピュータの内部

◆メモリ

メモリの分類(その1)。

メモリの分類(その2)。 メモリの分類(その3)。 メモリの分類(その4)。

メモリには、番地が付いている。

メモリの分類(その5)。

メモリの分類(その6)。 メモリの分類(その7)。 コンピュータで使われているメモリ。
RAM (Random Access Memory)。半導体。
揮発的。読み書き可能。ランダム・アクセス。固定。細かい番地付け。 速い。高い。
ROM (Random Access Memory)。半導体。
揮発的。読み込み専用。ランダム・アクセス。固定。細かい番地付け。 速い。高い。
フロッピ・ディスク。
永続的。読み書き可能。ランダム・アクセス。取り外し可能。荒い番地付け。 遅い。安い。
ハードディスク。
永続的。読み書き可能。ランダム・アクセス。固定。荒い番地付け。 遅い。安い。
CD-ROM。
永続的。読み込み専用。ランダム・アクセス。取り外し可能。荒い番地付け。 遅い。安い。

◆CPU

CPU には、数が少ないが、高速なメモリ(レジスタ)が入っている。

機械語のプログラムとデータがメモリに入っている。CPUは、PC (Program Counter)が差しているメモリの内容を読みだし、それを「機械語」として解釈 し、実行する。場合によっては、メモリからデータを読み出したり、メモリに データを書き込んだりする。

  1. 命令の読み込み
  2. 命令の解読
  3. 命令の実行
  4. データの読み込み
  5. データの書き込み
命令の種類 CPU の種類によって、命令の形式やレジスタの構成が違う。 命令セット・アーキテクチャ。 CPUが速いほど、計算は速い。CPUの速さは、クロック数を目安にできる。しか し、コンピュータの処理のほとんどは、コピーである。計算だけでなく、コピー の速度も大事である。

◆利用者インタフェース

人間の意思を符号に変えてコンピュータ送る機器。 (コンピュータにとっては、入力装置) コンピュータの中のビットパタンを人間が理解するための道具。 (コンピュータにとっては、出力装置。)

■符号化

「計算」からビジネス情報処理へ。 チューリング・マシン、λ計算、 IBM(International Business Machines)。

◆数字の符号化

◆文字の符号化

ポケットベル・コード。4649。3341。

新聞1ページの情報量

80行×12文字×15段 == 14400文字
14400 [文字] × 16 [ビット/文字] == 230400 [ビット]
新聞では、普通1ページを 256k ビットとして解説する。


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Last updated: 1997/04/24 16:19:02
Yasushi Shinjo / <yas@is.tsukuba.ac.jp>