共通科目情報処理(講義)、体育専門学群対象、2000年04月13日
電子・情報工学系
新城 靖
<yas@is.tsukuba.ac.jp>
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国語辞典。
- じょうほう 【情報】
- ある物事の事情についての知らせ。「海外―」「―を流す」
- それを通して何らかの知識が得られるようなもの。
- informationの訳語。「データ」が表現の形の面を言うのに対し、内容面
を言うことが多い。
新城の定義。情報とは、コピーしても同じものと思えるもの。
世の中の成り立ち。
- 物質
- 波、エネルギー(energy)。転送。
- 情報
情報扱い方の種類(広義の情報処理)
- 計算(computation)
- 通信(communication)
- 記憶(storage)
computerとcalculatorは違う。
電卓。電子式卓上計算機。
情報処理の例。
実際には、いろいろな要素が混じって、厳密には分類不可能。
記憶媒体を移動させる/共有すると通信になる。
通信内容を保存することもできる。
- 計算(computation)
- 計算(calculation)する。1+2=3。
- フィルタリング。編集。講義を休む。
- 通信(communication)
- 電話する。
- 黒板に字を書く。
- マスメディアを使う。テレビ、新聞、放送。
- 直接会って会話する。ボディ・ランゲージ。
- 記憶(storage)
情報処理の方法
- 機械(コンピュータと通信ネットワーク)を使った情報処理
- (機械ではない)道具を使った情報処理。道具は、主に紙。図書館情報学。
情報の分類。
- 生物の個体の中。神経、脳。ホルモン。
- 遺伝情報のコピー。ミーム。
この講義の内容は、主に機械とネットワークを使った情報処理の仕組みと応用
について扱う。
- 現世利益。
コンピュータという人工物は、現在のところ、残念ながら、中の仕組みを理解
しないとうまくつかえない。
- 教養。
直接経済的には役に立たないかもしれないが、楽しみを増やし、人生を豊かに
する。
なぜ運転免許を取るか。
なぜ数学、外国語を勉強するのか。
なぜ読み書きをを勉強するのか。
20世紀の技術で、人間の生活に大きな変化を与えたもの。
- 原子力。
- DNAの2重螺旋。品種改良。医薬品。抗生物質。
- コンピュータ。
- インターネット(電話の発明は、1876年)
アルビン・トフラーの第3の波。パワーシフト。
計算機科学(computer science)
コンピュータ・サイエンス急激な進歩の原動力は、コンピュータ。
他の分野の進歩にもコンピュータは、多いに貢献している。
計算機科学(computer science)
計算機科学の成果。
- 日常生活を変える。コンピュータとネットワークが社会を変える。
- コンピュータとネットワークが社会を作る。ネットワーク・ニュース。
FAQ。メーリング・リスト。
- 世界観。<−>コペルニクス、アインシュタイン、ホーキング、
2重螺旋。
- 人間とコンピュータの対比。
スタートレックTNGのデータ少佐。 Lieutenant commander Data。
Voyagerの緊急用医療ホログラム。 Emergency Medical Hologram。
計算の意味。知能の意味。
- 考える道具。ワープロで文書を書く。
コンピュータ言語。コンピュータの身になって考える。
書記言語が利用されるようになってから、人間が内省的に「考える」という認
知的技能を獲得した。外国語。
コンピュータの身になって考える。
コンピュータを作った人の身になって考える。
人間とコンピュータの競争。算盤・暗算との勝負。コンピュータの出始めの頃
の話。
コンピュータ社会での不安。The Net。
幽霊の正体見たり枯尾花。
取り残される不安。
通信装置としてのコンピュータ。
目の前にあるのは、コンピュータでも、通信相手は人間。
手紙と電子メール。
テレビ電話と携帯電話。
富士通のタッチおじさんと松下幸之助。
「コンピュータって何ができるの?」
計算機科学の再起概念(recurring concepts)。
ACM-IEEE Curriculum 1991。
- バインディング
- 大規模問題の複雑さ
- 概念的、形式的モデル
- 整合性と完備性
- 効率
- 進化
- 抽象化のレベル
- 空間における順番
- 時間における順番
- 再利用
- セキュリティ
- トレードオフ
日常生活でコンピュータを使わなくても使える技術
- 木構造
- 超整理法の押し出しファイル、LRUスタック
- 検索、並べ替えの方法
- 実時間スケジューリング、dead line scheduling
- 分散アルゴリズム、放送、マルチキャスト
- 情報処理とは。情報処理を学ぶ意義。
- コンピュータのハードウェアと符号
- ソフトウェア、オペレーティング・システム
- ファイルとディレクトリ
- 木構造による情報の整理
- インターネット
- 暗号と電子貨幣
- 著作権と規制
- 標準化、収穫逓増、複雑系、自己組織化、ミーム
この授業で何度も出てくるキーワード
応用(実習でやるもの)
- 電子メール
- ワープロ
- 表計算
- WWW
- 言語(HTML,VisualBasic)
応用。実習でやらないもの。
- 電卓(電子式卓上計算機。calculator)。
- キャッシュ・カード
- 炊飯器、自動車、エアコン
- 電話
- CD
- 通信カラオケ
流行の技術と基礎的な技術。
利用者インタフェースの進化とどこでも計算(Ubiquitous Computing)。
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Last updated: 2000/04/13 12:56:01
Yasushi Shinjo / <yas@is.tsukuba.ac.jp>