Excel

共通科目情報処理(実習)、国際総合学類対象、1997年02月14日

                                       電子・情報工学系
                                       新城 靖
                                       <yas@is.tsukuba.ac.jp>

このページは、次の URL にあります。
http://www.hlla.is.tsukuba.ac.jp/~yas/ipe/kokusai2-enshu-1996/1997-02-14 /spread-sheet.html
あるいは、次のページから手繰っていくこともできます。
http://www.hlla.is.tsukuba.ac.jp/~yas/ipe
http://www.hlla.is.tsukuba.ac.jp/~yas/index-j.html
http://www.ipe.tsukuba.ac.jp/~yshinjo
http://www.ipe.tsukuba.ac.jp

■Excel

表計算(spread sheet)とは、表を作成するためのプログラムです。この時、 単純に打込まれたデータを表示するのではなく、データを「加工」した結果も 含めて表示することができます。「加工」には、コンピュータでできるどんな 加工も理論的には可能ですが、実際に表計算が得意な「加工」には、次のよう なものです。

表計算の面白い所は、簡単な加工の場合、対象となっているデータを書き替え た時に、自動的に加工結果も変るという所です。たとえば、合計の計算の場合、 合計の対象の数を書き替えた時に、合計の値も変ります。並べ替えとは、行を 入れ替えて、データの大きい順、あるいは、小さい順になるようにすることで す。並べ替えは、重たい加工なので、普通自動的には行われません。

実習では、Excelという表計算ソフトウェア使って表を作成 しデータを処理してみます。ここでは、Excelの機能や操作 方法を例として説明します。これらは、他の表計算ソフトウェアを使う時には、 機能や操作方法が違っていたりします。実習では、細かい操作方法よりも基本 的な考え方を身に付けてください。 

詳しくは、→手引き(パソコン編)[59-103],→手引き(入門編)[42]、→情報処理演習読本[24-29]、実習室に備え付 けられている「Excel入門」という紙の資料を見て下さい。

■Excelの実行と終了

Excel は、FMR-60 でも Macintosh でも使うことができます。

FMR で実行するには、次のようにします。

Macintosh で実行するには、次のようにします。

Excel を終了するには、「ファイル」メニューから、「終了 」を選びます。

■ワークシートとセル

Excel では、ワークシート(work sheet)と呼ばれているファ イルにデータを保存します。ワークシートを開いたり、新規作成したりすると、 画面には、ます目が現われます。1つ1つのます(四角)を、 (セル)(Cell,生物の細胞、個室、蜂の巣の穴の意味)といい ます。セルの横の並びを、縦の並びをとい います。

セルには、A1, A2, B1, B2 のように、名前が付いています。たとえば、A1 と は、A行1列のセルという意味です。現在、データを打込んだり操作をする対象 となっているセルをアクティブ・セルといいます。アクティブ・ セルは、ワークシートに1つだけあり、太い枠で表されています。アクティブ・ セルを変更するには、マウスで他のセルをクリック(シングル・クリック)す るか、矢印キーを押します。

ワークシートを保存する時には、必ずフロッピに保存するようにします。FMR で最初にワークシートをフロッピに保存するには、次のようにします。

一度作成したワークシートを再び編集する場合には、 「ファイル」から「オープン」を選び ます。この時、「ドライブ」を「a:」にします。こうし て開いたワークシートは、「ファイル」メニューの「保 管」を選んで保存します。

Macintosh で新規保存するには、次のようにします。

一度作成したワークシートを再び編集する場合には、「ファイル」 メニューの「開く」でフォルダとしてフロッピを選ぶか、 Finderで、フロッピ中のワークシートのアイコンをダブル クリックして開くかします。

■データの打込み

数や文字は、そのままセルに打込むことができます。このとき、打込みたいセ ルをアクティブ・セルにして選びます。連続して行方向、あるいは列方向にデー タを打込む時には、リターン・キーや矢印キーを使います。

行を挿入したり、列を挿入したりすることもできます(編集メニュー)。

コピー&ペーストをうまく利用すると、同じようなデータの打込みが楽になり ます。この時、A1, A2:A5 のようなセルの参照が、「自動的に解決」されます。 また、他のアプリケーションとのデータの交換にも使えます。

■書式

打込んだデータ(数や文字)は、そのセルに設定されている書式で表示されま す。書式には、さまざまなものがあります。たとえば数では、コンマの打ち方 や小数点以下どこまで表示するかなど、非常に細かい書式を設定することがで きます。文字でも、左詰め右詰め中央揃えなどがあります。

書式を変えるには、まず、書式を変えたいセルを選択します。次に、 「書式」メニューで変更します。列単位で書式を変えるには、アル ファベットの部分を押し、列を選択して、「書式」で変更します。 行単位も同様です。セル単位で書式を変更することもできます。

■式と関数

セルに「=」で始まる文字を打込むと、数式として解釈されます。 たとえば、「=1+2」と打込むと、その計算結果の 「3」と表示されます。ただし、完全に数値として3になったので はなく、この数式を後で細かく修正することもできます。たとえば、 「+」を「*」に変えると、掛け算になります。

数式では、単純な数(定数、constant)だけではなく、他のセルの値を書くこと もできます。たとえば、「=B3+2」と打込むと、そのセルの値は、 セル B3 (B列3行)の値に2が加えられた値になります。

複数のセルの値の合計を行いたい場合、「=B3+B4+B5+B6」のよう に書いてもかまいません。その代わりに、「=SUM(B3:B6)」と書 くこともできます。B3:B6 は、セル B3 からセル B6 までの複数のセルという意味です。SUM は、指定された範囲 のセルの合計を計算する「関数(function)」です。よく使われ る関数には、次のようなものがあります。

SUM(式1,式2,式3,...)
合計を計算する
AVERAGE(式1,式2,式3,...)
平均を計算する
MAX(式1,式2,式3,...)
最大を計算する
MIN(式1,式2,値3,...)
最小を計算する
IF(式1,式2,値3)
条件判定
最後のIFを使えば、次のようなことも可能です。 これを実現するには、次のような式をセルに打込みます。
=IF(C9>=80,"A",IF(C9>=70,"B",IF(C9>=60,"C","D")))
このように、IF には、最初に条件判定式、2番目に条件が満たされた時の式、 3番目に条件が満たされなかった時の式を書きます。"A" は、セルと文字を区 別するために、引用符で括ります。

■並べ替え

並べ替えとは、行を入れ替えて、データの大きい順、あるいは、小さい順にな るようにすることです。並べ替えるには、次のようにします。

  1. 並べ替えたい範囲をマウスでドラッグして選択する(色を変える)。
  2. データ」 メニューの「並べ替え」を選ぶ。
  3. 並べ替える時に比較する列を選んだり、昇順(したにいく程大きくなる、 つまり小さい順)、降順(下にいくほど大きくなる、つまり大きい順)などを 選ぶ。
  4. 最後に最後に「OK」を押す。
ここで、数は、普通の大小で比較されます。文字は、英数字ならば、ASCIIコー ド順、漢字の場合、漢字コード順になります。漢字コードは、第1水準では、 ほぼ読みの順序に並べられているので、読みの順にならびます。ただし読みも、 多くは音読みなので、実際の漢字の読みの順にはなりません。またさらに、第 2水準の漢字がまじっていると、第1水準より大きく扱われます。第2水準内 では、部首ごとに並べられます。

■グラフ

表のデータからグラフを作成することができます。

■印刷

印刷する時には、ワープロと同じくフォントに注意しなさい。 また、印刷の前に、必ずプレビューで印刷の範囲を確かめるように。

★練習問題(1) 新規保存(新規保管)

たとえば、次のようなデータをフロッピにワークシートとしてを保存してみな さい。

番号	名前	宿題1	宿題2	宿題3
s961189	荒木
s961193	石井
s961194	石川
s961194	康恵
s961195	伊藤
s961196	伊藤

★練習問題(2) 文書を開く、編集する、保存する

フロッピに文書を作成したら、一度Excelを終了し、フロッ ピを取り出しなさい。そして、保存したワークシートを開き、内容を編集(点 数を打込む)して、保存しなさい。

★練習問題(3) 合計と傾斜配点

関数SUMを利用して、行や列について合計や平均を計算しない。同じ式をコピー &ペーストで複数のセルにコピーしなさい。その時、セルの参照が自動的に書 き変ることを確認しなさい。

関数SUMではなく、普通の+を使って、傾斜配点をしなさい。たとえば、宿題1 は、そのまま、宿題2は、2倍に、宿題3は、1.5倍にして合計をしなさい。

傾斜配点で、宿題2また宿題3のうち、点数の多い方を2倍、少ない方をそのま まにするようにしなさい。

★練習問題(4) 書式

書式を設定して、小数点以下2桁まで表示するようにしなさい。

★練習問題(5) 並べ替え

合計点で並べ替えなさい。

★練習問題(6) グラフ

点数データからグラフを作成してみなさい。どのようなグラフが役にたつか。
[Mac/Finder] [Mac/Floppy] [Mac/copy-and-paste] [Mac/Word-processor] [Mail-list]
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Last updated: 1997/02/14 01:17:41
Yasushi Shinjo / <yas@is.tsukuba.ac.jp>